まなびレポート

メノポーズカウンセラーと学ぶ更年期障害の実態と最新の対処法

講座名:メノポーズカウンセラーと学ぶ
      更年期障害の実態と最新の対処法
開催日時:平成25年2月2日(土)、10:30~12:00
講師:糸山利生 氏
参加人数:36名

メノポーズカウンセラーの糸山利生氏をお迎えし、

更年期世代の女性の健康についての講演会を開催しました。

まず、更年期について正しい知識をもつことが大切で、

(1)更年期障害がなぜ起こるのか、

(2)更年期の症状にはどのようなものがあるか、

(3)そうした症状を改善するにはどのような対処法があるか、

(4)さらに更年期以降を健康にすごすには、

といった内容のお話でした。

一般的に女性のライフサイクルの中で45~55歳を

更年期といい、女性ホルモン(エストロゲン)の

急激な低下によって、自律神経がパニックを起こし、

その結果あらわれる様々な不快な症状を更年期障害

といいます。

更年期の症状は300種類もあるといわれ、

最も多いのは肩こりで、そのほか疲労感、のぼせ、

頭痛、腰痛、発汗、不眠、いらいらなど、多種多様です。

更年期女性の95%が何らかの症状をもっていますが、

気づいていないことも多いそうです。

このような更年期の症状を改善するには、

低下した女性ホルモンを補う「ホルモン補充療法(HRT)」

が有効ですが、日本では普及率が低く、

わずか1・5%だそうです(ちなみにスウェーデンでは43%)。

これは「HRTが乳がんのリスクを高める」という誤った

情報が浸透していることと、日本人が薬に頼りたがらない

傾向があること、我慢強い国民性であることと

関連しているようです。

女性ホルモンは身体の中で、さまざまな役割を果たしています。

歯を支える力が衰え、肌のハリなくなり、骨量が減少する、

記憶力が低下するといった、いわゆる老化現象は、

実は女性ホルモンが低下によるものなのです。

平均寿命が伸びると、閉経後の年数も長期化し、

女性ホルモン欠乏状態のまま何十年も生活することに

なります。

さらに尿失禁や骨粗しょう症、高脂血症、動脈硬化など、

女性ホルモンの低下によって起こる病気もあります。

我慢強い日本人女性が、我慢し続けて、

更年期を乗り越えたとしても、

そのあとの老年期はこうした病気が待っているのです。

更年期の症状は、女性ホルモンが、減少しているサインです。

更年期世代になったら、血液検査で女性ホルモンの量を

調べることが大切です。症状が軽くても、

女性ホルモンは確実に低下しているのです。

そして、病院で薬による治療をしたり、

運動や食事などの生活改善で更年期以降の病気を予防する

ことが大切です。

今回は、更年期の症状で悩む参加者も多く、

講演後は活発な質問がなされました。

終了後も講師の糸山先生を囲んで、

お話をされる方がたくさんいらっしゃいました。

アンケートでも、「HRTについて詳しい説明を聞けてよかった」、

「更年期 の症状がなくてもHRTが有効だと初めて知った」、

「通院中なのですべて参考になった」

などの感想が寄せられています。

更年期世代の女性にとって、とても有意義な講演会でしたが、

プレ更年期世代の女性や、ご家族、

ご主人にもぜひ聞いて頂きたい内容でした。

糸山先生、たいへん貴重なお話をありがとうございました。

更年期世代の女性の皆さん、

さっそくホルモン量のチェックをしましょうね!

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